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2018.07.18 UP
隻手の声・・・・・

今日読んだ本の題名が”隻手の声”と言う、あまり普段は聞き慣れない言葉でした。禅に造詣がある方は御存知かもしれませんが、この言葉は江戸時代中期の高名な禅僧(白隠和尚)が修行僧に問いかけた問答(公案と言うそうです)だそうです。

昔風に言えば「両掌(りょうしょう)打って音声(おんじょう)あり、隻手(せきしゅ)に何の音声かある」となります。※隻手とは片手のことです  今風に言えば「両手を打つと、音が響きます。しかし、片手では、どんな音がするでしょう???」  片手では、打つことができません。当然音も響かないでしょう。その音をどう聞くのでしょうか?この公案を「隻手(せきしゅ)音声(おんじょう)と言うそうです。いくら耳で聞こうとしても不可能ですよね。頭で考えても答えが出ることでは無いようです。「隻手(せきしゅ)音声(おんじょう)に、何か意味のある答えは無いのです。

世の中には、言葉では説明できないことがたくさんあります、人や物から、無言だが自分に強く何かを訴えるものを感じる事はありませんか?日常の理屈や分別に固執していては感じることはできませんが、世の中は、本当に言葉では説明できないことが満ち溢れているそうです。

「隻手音声」とは、自分に向かって沢山の、声なき声、音のない音、が満ちている。音や声は耳で聞くものと云う固定概念を捨て去り、音声を目や鼻や肌など全身全霊で受け止めることが大切なのですよ!!!と言っている、一喝言です。

難しいですね、禅宗の公案は、修行が足らんね、まったく!!!

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